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山梨を代表する伝統革工芸”印伝”鹿革工芸や甲州印傳の伝統工芸を後世に伝える「印傳屋博物館」

地場産業

山梨を代表する400年以上も伝わる伝統革工芸「印伝

その名の由来は”インデア”の変化した言葉「印度伝来」によるものといわれ、異国的な香りを込めて呼ばれたと言われている。

私も印伝の代表的な柄であり、中世では武士たちの間で勝虫と呼ばれた蜻蛉(とんぼ)模様の財布を長らく愛用している。

丈夫できめ細かくしなやかな革は非常に手触りも良く、使い心地が素晴らしい。

「和」を感じ、シックで落ち着いた雰囲気も非常に気に入っている。

この蜻蛉模様もそうだが、数多くある財布や小物の中でもこの印伝模様は唯一無二であり、他にないところが私が印伝を選び続ける理由である。

https://www.instagram.com/indenya_official/

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このような伝統工芸が作り上げるものは、得てして御年配向けなのかな?と思ってしまう人もいるかもしれないが、そこが印伝が他と一線を画すところ。

革とデザインと模様のバランスが抜群に良く、伝統を重んじつつもモダンに昇華させているところが非常に素晴らしい。

だからこそ、若い世代の方が使っても「格好良い」のだ。

これは私自身味も勉強になることで、おじいちゃんおばあちゃんが使っている「財布」と同じ「財布」を孫が使っているブランドは、そうそうあることではない。

それは「ルイ・ヴィトン」や「ロレックス」、「モンブラン」と同じことであると私は思う。

伝統を重んじつつも革新的であり、クリエイティブ。

そして何よりもクオリティの高さ。

だからこそどの世代からも愛されるブランドであると私は考える。

印傳屋」は1582年に創業した「甲州印伝」の老舗。

現在は、青山店や心斎橋店、名古屋御園店の日本三代都市圏に直営店を構えている。

そしてここ、甲府本店には印伝の歴史と文化を伝える「印傳博物館」が併設されている。

400年以上続く伝統工芸の背景の一端を見れることは印伝ファンだけではなく、ものづくりが好きな人、伝統工芸が好きな人には非常におすすめである。

日本の鹿皮工芸文化を後世に伝える思いが詰まった博物館。

鹿革工芸や甲州印傳の伝統工芸品を、資料や道具を通じて知ることができる。

四方を山に囲まれた山梨県は古くから鹿革や漆を産出していた。

ご存知の通り甲府盆地は高温多湿の気候で漆の乾燥に適していたことから、甲州印傳が生まれ育つのには格好の地であった。

遠祖上原勇七氏が鹿革に漆付けする独自の技法を創案し、これが、甲州印傳の始まりと言われている。

家長は歴代・上原勇七を襲名し、一子相伝の製法を伝授しているのである。

印傳屋の創業は天正10年(1582)、武田氏の家臣出会った上原出来兵衛が武田氏滅亡後、長野県諏訪郡永明村(現・茅野市茅野町)の地元の郷土となり、脛当てや小手、陣羽織を作ったのが印傳屋の始まりと言われている。

そして江戸時代後期、6代目の上原理右衞門が甲府に移り住み、13代目勇七は直営店の開設や百貨店への販路開拓等で印傳の知名度をあげ、門外不出であった一子相伝の技術を職人に広めたのである。

新しい印傳のあゆみ

伝統技法を譲り受けるとともに、独創性のあるデザイン開発でオリジナル性の高い商品開発を進めている。

今後も印伝ファンとして、伝統と革新のクリエイトされた商品に期待をしていきたいと思う。

印傳博物館

〒400-0032 山梨県甲府市中央3-11-15印傳屋本店2階

TEL : 055-220-1621

開館時間 : 10:00 – 17:00

入館料 : 一般 200円 / 小・中学生100円

URL : https://www.inden-ya.co.jp/

Daisuke Akiyama

山梨県南アルプス市出身。メンズファッションブランドのマーチャンダイザー及びEC事業部マネージャーを経て2021年独立。生まれ育った山梨を一から見つめ直すため...

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