日本の伝統工芸「和紙」戦国時代から伝わる「西嶋和紙」の職人技を体感せよ
山梨県の地場産業の一つに「和紙」があります。
「和紙」とは天然の植物繊維を、漉(す)くことによって繊維を絡ませることができるため、強靭で保存性に富んでいます。長く大事に使うことによって時間とともに味わいが出てくる、手に取るとすっと手になじむ、一枚一枚違った風合いがある、などの特長をもっています。
山梨県南巨摩郡身延町「なかとみ和紙の里」
身延町は、日本三大急流「富士川」のほとりにあり、「西嶋和紙」の産地として戦国時代からの伝統を誇っています。
西嶋和紙の歴史は1571年、戦国時代にまでさかのぼります。
https://www.town.minobu.lg.jp/washi/minobu/より抜粋
この年、望月清兵衛という武士が和紙の製法を学び、その技術をふるさとの西嶋に持ち帰ったことがはじまりです。
その和紙の特徴は、三椏(みつまた)という植物を主原料に使った光沢のあるつややかな紙。これを当時の国主・武田信玄に献上したところ、とても喜んだそうです。こうして、清兵衛は紙の役人に任命され、西嶋を中心に和紙づくりが盛んになっていきました。
この話を聞いただけでも行かないわけにはいきませんね。日本人の心の機微が詰まった「和紙」。しっかりとこの目で見て触って体感していきたいと思います。
「なかとみ和紙の里」の中にある「紙屋なかとみ」
全国の和紙約2,500種類が揃うほどのお店。全国の和紙を手に取って選べるので、人形づくりの作家さんなどプロの方も利用されるそうです。
和紙独特の落ち着く香りがとても心地良いです。
「西嶋和紙」の特設コーナー。買うだけでなく、ここにある「和紙」を見ているだけで、自分の心や脳が研ぎ澄まされる感覚になります。それぞれの和紙職人さんの技術だけでなく「心」が伝わってきます。
お土産にも絶対に喜ばれる縁起物の数々。和紙の質感と人形の表情のバランスが抜群で優しい気持ちになります。
僕はこの「ちぎり和紙 / 大笑いミケ猫」を購入。
どうでしょう?見ているだけですごい幸せな気分になります。
我が家のオリジナル神棚の仲間入り。バランスも◎。
約2,500種類が揃うほどの和紙のお店は圧巻で和紙一枚一枚の表情がやはり違うので、ずっといられるほど面白いです。
敷地内には「なかとみ現代工芸美術館」もあります。
展示品は、紙、陶磁器、漆、染色、ガラス、金属など。この美術館では、さまざまな材料をさまざまな技法によってつくられた現代工芸美術品が数多く観られます。
今回伺った時は、「オールドノリタケ」×「ストリートアート」でした。
オールドノリタケ
オールドノリタケ(英語圏での一般的な表記は “ EARLY NORITAKE ” )とは、その年代をはっきりと限定することはできませんが、1800年代の末から第二次世界大戦前後頃まで、ノリタケカンパニーの前身である森村組と日本陶器で作られ主にアメリカへ輸出された装飾品(花瓶、壷、陶製人形、置物、陶製化粧セットなど)とテーブルウェア・ディナーウェアの総称です。
https://www.noritakeshop.jp/history.htmlより抜粋
それらオールドノリタケの製品群は、工業的に優れた技術力と伝統的な感性、テクニックが融合した芸術作品として高い評価を受け、現在では骨董愛好家から『オールドノリタケ』とよばれる人気の高いコレクターズアイテムです。
陶器に関して知識のない僕が見てもその芸術性や高級感等感覚はなんとなくわかります。「本物」を見る、「一流」を感じることが非常に大切なのかなと思います。
また、ストリートアートに関しては、バンクシーやカウズ、キースヘリング等のアートが展開されているので、ポップな感じで若者でも非常に楽しめると思います。
イメージ的にストリートアートとはあまりイメージのない場所で展開しているマッチメイクが非常にツボで新鮮で面白かったです。
いかがでしたでしょうか?
このほか、西嶋和紙をアレンジした紙漉き体験ができる「漉屋なかとみ」や、富士川流域の郷土料理を味わえる食堂「味菜庵」がございます。
日本の伝統工芸を存分に楽しめる「なかとみ和紙の里」。富士川の大自然を見ながら是非訪れてみてください。きっと想像以上に楽しめること間違いありません。
〒409-3301 山梨県南巨摩郡身延町西嶋345
0556-20-4556
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