武田信玄公が眠る「乾徳山 恵林寺」珠玉の文化財があなたの心に必ず響く

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山梨といったら、「武田信玄公」を連想される方も多いのではないでしょうか。

武田信玄公は今年で信玄公生誕500年を迎えます。

その武田信玄の菩提寺である山梨県甲州市「恵林寺」のご紹介をいたします。

元徳2年(1330)に、甲斐牧ノ庄(かいまきのしょう)の地頭職(じとうしょく:領主)をつとめていた二階堂出羽守貞藤(にかいどうでわのかみさだふじ:道号は道蘊 どううん)が、夢窓国師を招き、自邸を禅院とし創建しました。

武田信玄の尊敬を受けた美濃の快川(かいせん)和尚の入山で寺勢を高め、永禄7年(1564)には、信玄自ら寺領を寄進し当山を菩提寺と定めました。

天正4年(1576)4月、遺言通り三年間の秘喪の後、武田勝頼は快川国師の導師のもと、父信玄の盛大な葬儀を厳修しました。 しかし天正10年(1582)3月、勝頼は時運を味方につけることができず天目山下に自刃、甲斐武田氏は滅亡しました。同4月3日、恵林寺は織田信長の焼き討ちにあい、快川国師は「安禅必ずしも山水を須(もち)いず、心頭滅却すれば火も自(おのずか)ら涼し」と言葉を残し、百人以上ともいわれる僧侶等とともに火に包まれました。

同6月3日、「本能寺の変」によって信長が斃れて後、徳川家康の手により復興され、また徳川五代将軍綱吉の時代に甲斐国主となった柳沢美濃守吉保の庇護で寺運は発展、柳沢吉保嫡男の吉里の代に柳沢家は奈良大和郡山に転封となるも、吉保夫妻は恵林寺を菩提寺として霊廟をもうけました。

https://erinji.jp/history/erinjiより抜粋

恵林寺の南の入口に建つ総門から入って、参道を進むと見えてくる四脚門(赤門)。

徳川家康の再建と伝えられるもので、国の重要文化財です。 恵林寺の山号である「乾徳山」の額を門の上に堂々と掲げているのが特徴です。

手入れの行き届いた、素晴らしい庭園。日本の美しさを感じることができます。

庭園を進んでいくと、県の重要文化財に指定される三門が出てきます。この三門には織田信長の焼き討ちで壮絶な火定(かじょう)を遂げた快川和尚の遺偈が掲げられています。この三門は、その悲劇の現場に建てられています。

火定(かじょう)とは・・・

道の修行者が、火の中に自らの身を投げて死ぬこと。火中で入定(にゅうじょう)すること。

甲州市指定文化財の「開山堂」。夢窓疎石(むそうそせき)、快川紹喜(かいせんしょうき)、末宗瑞曷(まっしゅうずいかつ)の三像が堂内に安置されています。

日本有数の大庫裡。信長による焼き討ちの後、徳川家康によって再建された壮大な伽藍(がらん)は、明治38年の火災によってそのほとんどを焼失。現在の本堂、庫裏も、明治末期に再建されたものです。

本堂の正面を進む「方丈庭園」と言われる、枯山水式の庭園が出てきます。

素晴らしい眺め。夕暮れ時に伺いましたが、庭と夕焼けのコントラストが非常に美しかったです。

また、本堂も今回は公開されていませんでしたので、次回伺った際は是非見てみたいと思います。

国の名勝指定を受けている「恵林寺庭園」。京都嵯峨野の天龍寺、嵐山の西芳寺(苔寺)庭園とともに、夢窓国師の代表的な築庭庭園です。700年近く経つ日本の歴史と素晴らしい職人技、景観美を堪能できます。

その場所にいるだけで、心が洗われ研ぎ澄まされていきます。

奥には、「うぐいす廊下」「明王殿」がございますが、写真撮影禁止の為、ございません。

歩くとうぐいすの鳴くような音が聞こえるため「うぐいすの廊下」と呼ばれるその床は、夜間など侵入者があればすぐに分かる、一種の警報装置といえるものです。

「明王殿」は武田信玄が生前に対面で摸刻させたという、等身大の不動明王。「武田不動」として尊崇されており、その迫力(パワー)はとてつもない威圧感を感じました。

柳沢吉保坐像が霊廟の中に納められている「柳沢吉保公霊廟」。正徳元年(1711)に製作されて信玄菩提寺の恵林寺へ奉納安置しました。

柳沢吉保公墓所。自らの生まれが信玄公と同じ甲斐源氏の一族、武川衆であることを強く自負していた吉保公の想いをくんで、吉保公夫妻の墓所のみ、ここ恵林寺に設けられたそうです。

仏舎利宝塔(納骨堂)。

武田信玄公が眠っている「恵林寺」。

幾多の文化財はその歴史の重みを感じ、この場所で激動の戦国時代が動いていたと思うと、その場所にいるだけで武者振るいが止まりませんでした。

素晴らしい景観と、歴史的建造物。山梨県に来られる際は是非行くべきだと、お勧めいたします。

乾徳山 恵林寺

〒404-0053 山梨県甲州市塩山小屋敷2280

0553-33-3011

URL : https://erinji.jp/

インスタグラム : https://www.instagram.com/erinji_temple/

FACE BOOK : https://www.facebook.com/erinji/

Daisuke Akiyama

山梨県南アルプス市出身。メンズファッションブランドのマーチャンダイザー及びEC事業部マネージャーを経て2021年独立。生まれ育った山梨を一から見つめ直すため...

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