日本の心、歌舞伎や市川家の歴史が初心者でもわかる!!市川三郷町「歌舞伎文化公園」
山梨県西八代郡市川三郷町「歌舞伎文化公園」
市川三郷町は、市川團十郎発祥の地である。
歌舞伎に詳しくない方でも、12代目市川團十郎が、11代目市川海老蔵の父と言ったらわかっていただけるのではないだろうか。
初代市川團十郎の曽祖父堀越十郎家宣は、武田信玄に仕え、1569年に同行した相州(神奈川県)三増峠の合戦に武功を立て、その戦功に依りこの地に150貫の地を与えられ、この地に住むことになった。
しかし、13年後の1582年に、武田四郎勝頼は、織田、武田連合の挟撃を受け、夫人、子とともに自刃し、武田家は滅亡した。
主屋を失った堀越十郎家宣は、家族を伴って侵攻していた不動明王を頼り、成田さんに逃れ近くの幡谷村に居を構えた。
その孫が、初代市川團十郎なのである。
市川家の本名、堀越家の家紋が牡丹の花であることから、資料館の周りには牡丹が植えられている。
この家紋は二代目に由来し、ごひいき方であった、六代目将軍家宣の側室「お喜世の方」に仕えた御年寄絵島が、牡丹の紋付の着物を贈ったことから家紋として使われるようになった。
その着物を着て初めて演じたのが「助六」なのであり、今もなお「助六」の時は、牡丹の家紋の着物で演じられているのである。
この文化資料館では、歌舞伎に関する資料や、歴代團十郎の紹介、市川家ゆかりの歌舞伎十八番「助六由縁江戸桜」の舞台が再現されている。
初代市川團十郎から12代まで、一人一人生涯や活躍を知ることができる。
100年〜110年前に実際に使用された衣装。
「雪持の松」と言われるデザインで刺繍は全て手縫いという貴重な衣装。
江戸時代に使われていた貴重な台本も見ることができる。
書いてあることがわからなくても、その質感が非常に興味深い。
歌舞伎初心者の方でも一から歌舞伎や市川家について楽しく学べる歌舞伎公園。
「伝統」や「歴史」といった、日本人が重んじてきた心を学ぶことができる。
同敷地内のふるさと会館では、甲府盆地やみどり豊かな景色を一望できる。
また、考古学資料館では「人・くらし・心」をテーマに市川三郷町、町内より発掘した土器や刀、古文書や様々な歴史に関わった人々の紹介など、遥かなる時代から現代に至る歴史をわかりやすく紹介している。
市川團十郎発祥の碑
アフリカ御影石を使い、高さ2メートル、幅90センチ、奥行き80センチ、上部に市川家の家紋、甲州ゆかりの三升がデザインされている。
石碑は、市川家と縁のある、成田山新勝寺に向けて建立されている。
歌舞伎文化公園
〒409-3612 山梨県西八代郡市川三郷町上野3158
055-272-5500
開館時間 : 9:00 – 17:00(受付時間は16時まで)
休館日 : 月曜日・祝日の翌日 / 年末年始(12月29日~1月3日)
入場料 : 大人500円(400円) 小・中学生250円(200円)※カッコ内は20名以上の団体料金
URL : http://www.town.ichikawamisato.yamanashi.jp/50sightsee/50guide/kabukibunkakouen.html
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