1500万年前に誕生した早川町の浪漫溢れる断層!!国指定天然記念物「新倉の糸魚川 – 静岡構造線」
とても静かな早川町の大自然の中に、国の天然記念物に指定されている貴重で見応えのある断層が存在する。
少し専門的な言葉が多くなるので、ご了承ください。
新倉の糸魚川 – 静岡構造線(あらくらのいといがわしずおかこうぞうせん)
糸魚川 – 静岡構造線は、新潟県糸魚川市から長野県諏訪市、山梨県早川町を経て静岡に達する。
ちなみに構造線とは、地層群同士または地塊同士の境界、すなわち地体構造の境界線を指す地質学の用語である。
地層の不連続部分である断層の一種。
山梨・長野県境の平沢峠付近から、南北方向に重なる3,000m級の南アルプスの山稜と東麓の急崖、釜無川・甲府盆地の低地、八ヶ岳から富士山にかけての火山裂を展望したE・ナウマンは「地球上に、二つとこのような地殻の裂け目があるだろうか」と感激し、この地裂帯をフォッサマグナ(大きな溝)と命名した。
この地裂帯の西端が、本州を二つに分ける延長250km以上の大断層が糸魚川 – 静岡構造線であり、ここ、早川町新倉の内河内川左岸には、糸魚川 – 静岡構造線の逆断層が見事に露出している。
この区間は西に傾斜した逆断層の形態をもっている。
断層の西側は黒色粘板岩が、東側の凝灰角れき岩にのし上がっている。
ここは糸魚川-静岡構造線が典型的に見られる場所として、非常に貴重であり必見である。
断層周辺の状況から、この地域の糸魚川-静岡構造線は大規模な左横ずれ断層として約1500万年前頃に誕生し、その後に逆断層に成長したと考えられる。
約1500万年前といえば、まだ人類も誕生していない。
歴史を感じ、浪漫に浸れる早川町新倉の糸魚川 – 静岡構造線。
日本の中でも第一級の断層を是非一度は行って頂きたい場所である。
新倉の糸魚川-静岡構造線
〒409-2703 山梨県南巨摩郡早川町新倉字明川2913-1
URL : https://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/tour/spot/cultural/itoi-arakura.html
この記事へのコメントはありません。