ソウルフードをコロッケに凝縮。三方良しの「手造りほうとうあずま」
「ほうとう」といえば言わずもがな山梨のソウルフード。
山梨県民であればお店で食べるというよりは、家で晩御飯に出るイメージ。
武田信玄が陣中食(戦国時代に戦争の際に食された野戦糧食の一種)として用い、自らの刀で食材を切って作ったことから「宝刀(ほうとう)」の名がついたという都市伝説すらある。
さらにウンチクを述べるとすれば、なぜ山梨のソウルフードが「ほうとう」なのか?
それは、山梨の主要産業であった養蚕業のために、蚕の餌となる桑を育て、その収穫が終わった土地を利用し小麦を作ったこと。そして、手早くそして意外と簡単に作れることから、養蚕に時間取られる農家の主婦にとってはもってこいの食材であったからだと言われている。
前置きが長くなったが、山梨県で一番東京に近い近い市である、上野原市に”ほうとうが入っているコロッケ”定食が食べられるお食事処がある。
手造りほうとうあずま
手造りほうとうあずまは今年44年。創業当時は昔ながらのかぼちゃのほうとう・ひきずり、釜揚げうどん)・特製ほうとうの3種類でした。現在では6種類あり、様々な味のほうとうを楽しむことができます。
HPより抜粋
趣のある建物。「らしさ」が感じられてとても良い雰囲気だ。
ほうとうももちろん食べたかったのだが、今回はほうとうが入ったコロッケ定食だ。浮気せずにコロッケ定食を注文。
と、その前に・・
昼から飲むビールは最高だ・・・。おかみさんが注いでくれて美味しさも倍増。あてはサービス。これくらいシンプルが良い。噛むごとにジュワッと出汁の旨味が広がる大根とさっぱりのカクテキ。
幸せって色々なところにあるんだなぁとつくづく実感。
ほうとうコロッケは3つもついて、、、まずは視覚をやられた。そして、シャキシャキキャベツと、お漬物、冷奴。良い作品というのは、脇を固める演者できまる。適材適所、素晴らしい役割を果たしいざコロッケへ。
ここで、私は致命的なミスを犯してしまった・・・
お気付きだろうか?普通はこの記事の構成上、コロッケを二つにわりほうとうコロッケの中身のアップ写真を見せるのが定石だろう。
だが・・・
あまりの美味しさに夢中になって、写真を撮ることを忘れてしまったのだ。
どこか懐かしいシンプルなほうとうと、脂少なめのサクサク衣のコンビネーションが、白米へ優しいタッチのパスを出す。そして山梨らしい合わせ味噌の味噌汁でゴールだ。
あっという間にごちそうさま。心もお腹も文字通り大満足。そして何より驚くべきはこの定食・・・
500円!!
えっ?嘘でしょ?これ東京ならおそらく1,000円以上ですよ?倍以上取れる味ですけど・・・
今回ビールを入れてお支払い金額は驚きの「1,050円」・・・
店内にあった懐かし電話と同じ顔になってしまいました・・・
東京の隣なのに・・・この驚きプライス。都心からでも1時間で行けます。甲州街道沿いなので、わかりやすい。
「味良し、値段よし、雰囲気良し」の、まさに三方良し。
手造りほうとうあずま、行かない理由が見つかりませんね。
最後にほっこり小咄。お会計時PayPayの札があったのでPayPayで支払いしようとしたら、おそらくご主人のお母様と思わしき人がレジをしてくれて、おかみさんが犬の散歩に行ったから私やり方わかりませんから現金でお願いしますと・・・
この自由さも含めてこのお店の良さですね(笑)これくらいがちょうど良いのです。
〒409-0121 山梨県上野原市四方津417
0554-63-1295
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