名水の里日本一の北杜市の「三分一湧水」先人が知恵を駆使した、神秘的な伝説の湧水
山梨県北杜市といえば日本名水百選に3カ所選ばれている、「名水の里日本一」として、世界に誇る水の名産地です。
今回ご紹介するのは、名水百選「八ヶ岳南麓高原湧水群」の「三分一湧水(さんぶいちゆうすい)」
この名前は、武田信玄公が農民の水争いをなくすため、下流の三つの村に農業用水を三等分するために造ったと伝えられています。
古くから下流集落の生命の源泉であり、住民はこれにより田畑を耕し、暮らしをたててきました。
早速行ってみましょう。
のどかな散歩道を進んでいきます。
画面からでは曇りくらいしか伝わりませんが、この時は雪が舞っていました。
肌をさす寒さは、なかなか散歩でも暖まりません(笑)
これも自然の旅の醍醐味です。
思いっきり季節感を体全体で感じながら進みます。
まず見えてきたのは、「プロペラ型風車」
風力型発電にもっとも多く使われている風車です。
飛行機のプロペラのような形をしており、風を受けて回転します。
風の速さよりも早い速度で回転することができるので、発電量が多くなります。
その反面、高速回転となるために風切り音が問題となる場合があります。
また、風向きの変動が激しい場所では、プロペラにかかる負担が大きくなります。
こちらも風車ですが、垂直に取り付けられた羽根が、風に押されて回ることにより発電する風車です。
風に押される力(抗力)で回転するために、暴走する心配がなく安心です。
また、羽根が回転しても、ほとんど音がしません。
羽根はひねりが加わった形であるため、360度どちらの方向から風が吹いても効率よく回転し続けることができます。
ただ、プロペラ型風車に比べて回転数が上がりにくく、発電効率としては低くなります。
三分一湧水目当てにきましたが、まさか風力発電について勉強することができるとは、思いませんでした。
橋を渡ると、今度は水力発電小屋が見えてきます。
水力発電は、水でタービンを回し、電気を作り出すものです。
日本には水が豊富なので、ダムをたくさん造って、水力発電をしてきました。
ここでは三分一湧水を利用した小型の水力発電機を設置しています。
発生した電気は、電灯などに使われますが、余った分は熱となって放出されます。
さあ、湧水スポットまで辿り着きました!!
水の流れってずっと見ていられますね。
1日約8,500トンの水が湧き出る三分一湧水。
雑木林の中にあり、心も落ち着きます。
我々の命の源である「水」
「お水を大切に」や「川や海を綺麗に」という言葉は昔から聞きますが、実際にこのような所に来ると心からそう思えるようになります。
水にもしっかりと感謝の気持ちを持って、毎日の生活に使わせて頂きたいと思います。
最後に、
「大荒れの碑」
この石は昭和18年9月5日、山津波のために押上げられたものである。
付近の家は流され附近一体の土石流の跡もまたその時のもので家は流され人も死んだ。
三分一も埋められて、田畑も押流され惨憺たるものであった。
旧六ケ村の人々は、水元坂本家と力を協せて三分一を掘りだし、元通りにした。茲に記してその功績を稱え併せて山津波が周期的に起こるとを後世に傳える。
自然災害はいつ起こるか本当にわかりません。
まだ僕自身35年しか生きていませんが、それでも何回も目を覆いたくなるような災害を見てきました。
どんなに準備しても、「備えあれば憂いなし」とは中々いかないかもしれませんが、それでも日々しっかりと対策、準備をしておこうと強く思います。
三分一湧水
〒408-0031 山梨県北杜市長坂町小荒間292-1
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