明治初期の時代背景を感じる美しき擬洋風建築!!登録有形文化財「旧田中銀行博物館」

甲州市勝沼町の民家や観光園が並ぶ通りに、一際目を引くドラマや映画で見るような擬洋風建築のモダンな建物が静かに聳えている。

登録有形文化財「旧田中銀行博物館」

藤村式建築の流れをくむ、松木輝殷が建設した擬洋風建築。

明治30年代初頭に勝沼郵便電信局舎として建設され、大正9年に株式会社山梨田中銀行の社屋となった。

建築当時は、明治天皇の休憩所にも使われたと言われている。

その後、世界恐慌の中で経営を断念し、昭和11年に業務を終えた田中銀行は、頭取の田中家の住居となった。

平成9年に国の登録有形文化財に登録され、平成17年から旧田中銀行博物館として一般公開されている。

戦時中には北白川宮関係者の疎開先として利用され、2階には当時使用していたものが展示されており、宮家が実際に使っていたものを見ることや、触れることもできる。

徳川家三つ葉葵の箪笥も見どころの一つだ。

至るところで垣間見える洋風のモダンな雰囲気が、明治時代、西洋の文明が入ってきて、制度や習慣が大きく変化した当時の光景を思い浮かべることができる。

屏風の用布が一部剥がれているところから見える文字。

誰も見えないところに刻まれている文字には何の意味があるのか。

明治初期に山梨は、県令で藤村紫朗指導のもと、西洋建築を模倣した建築物を100件以上建てた。

著しく時代が変化した明治時代の匂いを感じられる「旧田中銀行博物館」

ワイナリーや観光園とともにオススメしたい甲州市勝沼町の文化財である。

旧田中銀行博物館

〒409-1316 山梨県甲州市勝沼町勝沼3130-1

0553-44-3755

営業時間 : 9:00 〜 16:00

4月～10月: 月曜日、火曜日休み / 11月～3月: 月曜日～金曜日休み
年末年始 : 12月28日～1月4日休み

URL : https://www.koshu-kankou.jp/map/kindai/kyuutanakaginkouhakubutsukan.html