圧倒的な美しき彫刻と、大杉跡!!甲州市大和町「諏訪神社」
先日の向嶽寺に引き続き、本日も甲州市の歴史ある神社仏閣をめぐる旅のご紹介。
山梨県甲州市大和町 / 諏訪神社
祭神は建御名方命。
起源は詳かではないが、現在の本殿は寛政5年(1793)の建立で、南巨摩郡下山村土屋文蔵により再建されたと言われている。
ちなみにこの「諏訪神社」という名前、全国のあらゆるにありよく聞く神社名であるが、全国に約25,000社あり、長野県の諏訪湖近くの諏訪大社を総本社とする。
また、諏訪神社を中心とする神道の信仰を諏訪信仰(すわしんこう)といい、日本全国に広まっている。
今回の一番の目的は甲州市指定文化財に指定されている本殿である。
一間社、千鳥破風つき入母屋造、向拝は軒唐破風つき。
圧倒的な迫力と深掘りされた美しき彫刻。
身舎(もや)は、中国を題材とした「七賢人」や動物である。
動物たちの長と云われる霊獣(応龍、鳳凰、麒麟、霊亀)や蝙蝠の様な「怪鳥」鬼の面のようなものといった、他では見ることが無い珍しいものである。
上り龍、下り龍に至るまで繊細な彫刻が施されている。
鉄骨で守られているため間近で見ることはできないが、この華麗な美しさはずっとアートとしても非常に興味深く、ずっと見ていられる。
初鹿野の大杉跡
ここにあった大杉は、笹子峠の矢立の杉、笛吹市の甲斐奈神社橋立の大杉とともに、甲州街道の三本杉と言われた巨木であった。
明治36年に鉄道が開通し、その震動と蒸気機関車による煤煙のためか、樹勢が衰え枯死してしまったのである。
環境問題は決して今に始まったことではない。
文明の発達や、我々が便利で生きやすい世の中になっていることと引き換えに犠牲になっているものもたくさんある。
この大杉の跡を実際に見て環境問題について改めて考えるきっかけになった。
一人でも多くの方にこの杉跡を見ていただき、一人一人が自分事として環境問題について考えるきっかけになれば良いなと心から思う。
派手さはなく、決して広くはない神社ではあるが、美しい彫刻美や大杉跡など見どころ満載の大和町の諏訪神社。
武田家終焉の地に来られた際は、是非お立ち寄りください。
諏訪神社
〒409-1203山梨県甲州市大和町初鹿野1684
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