北杜市の歴史をめぐる旅!!国指定重要文化財「平田家住宅」
「旧高野家住宅 甘草屋敷」「安藤家住宅」に続いて、本日は山梨県北杜市の国指定重要文化財「平田家住宅」のご紹介をいたします。
山梨には本当に素晴らしい、後世に残していくべき古民家がいくつもあります。
実際に行ってみて、歴史や当時の暮らし等をリアルに体感できる場所があることは本当に素晴らしい。
「昔」があって「今」がある。その「今」もいずれ「昔」になる。
その積み重ねをしっかりと形として残していくことが、過去、現在、未来を生きていく人にとって非常に重要だと実感します。
山梨県北杜市小淵沢町「旧平田家住宅」
平田家は、武田信玄の家臣山田但馬守の末裔といわれ、当主は代々長左衛門を襲名しました。
江戸時代には松向村の名主を勤めた旧家で、寛文6年(1666)の検知帳によると、村では抜きん出た土地持ち百姓と言われています。
この「平田家住宅」は「旧高野家住宅 甘草屋敷」「安藤家住宅」よりも歴史が古く、17世紀後半頃の建物と考えられています。
他の住宅と違うところはまず、家は屋根が低く、戸が少なく閉鎖感があり、とても暗いところです。
平田家は侍の家であり、家は砦のような扱いでした。
戦の時など攻められた際に、屋根が低い方く閉鎖感があったほうが、集団で攻められたり竹やりで攻められた際も、攻めにくいだろうということからこのような作りになっています。
平田家の特徴としてもう一つ、土間が広いということがあります。
家の3分の2を土間が占めています。平田家は代々名主(村長)であり、冬の間この地区の人が集まり、幕府にお米を上納する前段階の俵を作っていました。
米を荷造りするための作業スペースであったといわれています。
客間として使われたシモザシキとカミザシキにかけては、「安藤家住宅」に続き、ひな祭りの時期と重なったことで、貴重なおひな様を見ることができました。
こんなに各所でおひな様をちゃんと見るのは、おそらく人生で初めてです。
一つとして同じものはなく、また、見る場所によって感じ方が全く変わります。
自分の感性に引き出しをまた一つ増やしてくれます。
囲炉裏(イロリ)
囲炉裏は住居生活の中心でありました。
家族が火を囲んで団欒する安息の場であり、客を迎えて談笑する社会との接点でもあり、さらに冬季は、さまざまな生活活動の場(仕事場)ともなりました。
囲炉裏の中には火の神が住むと信じられ、囲炉裏の周りを汚すと火の神にたたられるといって子供を戒めえたり、子供が囲炉裏に落ちて火傷をしないようにしつけにもなったと言われています。
ナンド
ここは就寝の場であり、大事なものをしまっておく部屋です。
馬屋
平田家の馬屋は内馬屋と呼ばれるもので、農耕に運搬に大事な馬は家族の一員として扱われ、いつも家人がその顔を見られる場所で飼育されていました。
柱は間仕切り柱が地面に直接入れて立てた掘立て柱で、馬の足先を痛めないための配慮が見られることから、非常に大事に飼育されたことが伺えます。
昔よく「まんが日本昔ばなし」で見たもの(笑)
今回の平田家住宅についての説明は、シルバー人材センターの方が丁寧に説明してくれたことを記載させていただきました。
地域の方と交流でき、詳しく説明を教えて頂ける非常に有意義な時間を過ごすことができました。
どんな時、どんな方でも、初対面でお話をするというのは非常に刺激的な時間です。
方言満載で懐かしいなぁなんて思いつつ、心もあったまる素敵な時間でした。
平田家住宅
〒408-0044 山梨県北杜市小淵沢町7761-4
0551-36-2142
URL : https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/life/maps/list/484/
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